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女房酔わせて

食事も終わって、二人が一息ついた時、ふとしたCMが目に入る。"女房酔わせて、どうするつもり…?"彼がそのCMに目を奪われていたら、彼女がくすりと微笑んだ。「…変なこと考えないでくださいね。」「ん…、変なことって、なんだよ……。」少々ぷーたれ…

おるすばん

1「じゃあ、お留守番お願いね♪」そういうと、3歳の幼い娘を抱き上げている、浮かない顔の夫を残し、家を出た。「あっ、マリュー忘れ物…」夫が呼びかけるので、慌てて戻ると、さっきの浮かない顔から一変して笑顔だった。「???、何か忘れたかしら?」「…

ひとはだ

マリューの実家に愛娘を預けて、久々のデートを楽しむ。季節はバレンタインで、どこもかしこも恋人たちで溢れかえっている。子供が出来てから、そうふたりだけで出かける事もないが、かといって、子供がいても子供と三人ででいちゃいちゃしてるから"ふたりだ…

ゆき

01.はらはらと、舞い落ちる白い粉雪。はしゃぎながら、その中を走り抜けていく、茶色い髪の女の子。視界がどんどん白くなり、そして、目が覚めた。「おはよ、マリュー」目を開くと、目の前には、ブルーの瞳。珍しく、彼の方が先に目が覚めたようだ。「おは…

ゆりかご

リビングで娘のおしめを換えながら、彼はつぶやいた。「子供が子供でいられる時なんてあっという間だよな~」すると、換えのおしめを持ってきた彼女が彼のそばに腰を下ろし、娘をあやす。「あぶぅ~」娘は大好きな母親を視界に捉えると、その茶色い髪の毛に手…

ばーすでぃぷれぜんと

「よっと…」ムウがはいはいしだした娘を抱き上げる。愛娘は少し驚いた表情をしたが、直ぐに嬉しそうに微笑んだ。「お~ごっきげんだな~」と娘のほっぺたをぷにぷにとつっつくと、娘はその指に手を伸ばす。「マリュー、遅いな、何やってるんだろうな~」と、…

晴れた日に

1.ふと、彼は青い空を見上げた。「ん、何か良い天気だな~」ここは、オーブの市街地にある公園。ふらふらと散歩を楽しんでいるムウに向かって何かが飛んでくる。ふっと目の前を横切ろうとするものに手を出し、キャッチする。遠くから、人の声がする…。"あ…

おふろ

ムウ一家のおふろは家族みんなではいれる程広い。だから家族皆で入る。お風呂に入るときも出るときも、それは大変な騒ぎになる。「ムウ~ルウをお風呂に入れちゃって~」「よしきた。ルウ、どこだ~」と、ルウを探しにリビングを出ると、玄関先でどろんこにな…

砂と空

AAが砂漠におち、暁の砂漠と行動することが、常になっていた、ある日、いつもより、外がら騒がしい事に気付く。休日だから少々はざわついていても気にはならないが、今日は何か雰囲気自体が違っているようだ。マリューは自室を出て、ブリッジに向った。ブリ…

ぽっきー

「ねぇ、ムウ?こっち向いて」「ん?どうしたのマリュー」彼が振り向くと、彼女が甘いスティックj菓子を差し出している。彼がぱくっとくわえ、さくさくっと食べると、彼が、もう一本頂戴とねだる。「おいしい?はい、どうぞ」彼女が彼に手渡すと、「はい、あ…

Trick or treat!!

「いってきま~す!!」自宅の近所に毎朝迎えに来るスクールバスまで子供たちを見送る。「いってらっしゃ~い、気をつけてね~」心配そうに、そして、やさしく微笑みながら、スクールバスに乗り込む子供たちに手を振る。子供たちを見送り、一息ついた後、洗濯…